17生徒一人ひとりにドラマがある。最良の指導を追求し、集団指導の真髄を極めたい。私は名古屋地区の集団指導の教室長として、受験を通して生徒一人ひとりの人生に関わる仕事をしています。中学3年生の春に入塾したあるサッカー好きの生徒の話です。内申点は高い方ではなく、「サッカー部の強い公立高校に行ければ良い」と中堅校のA高校を志望していました。ただ、同じ地域にはサッカー部も強豪かつ学力もトップクラスのB高校があります。彼の志望校選択は消極的な気持ちの表れではないかと直感した私は、「内申点が足りないだけで本当に行きたい高校を諦めていいのか、人生の選択肢を自分で増やしてみたくないか」と水を向けました。すると彼は意を決して「B高校を目指したい」と答えました。これを境に彼は、勉強に対してもサッカーに対しても打ち込み方が変わりました。結果として内申点ではオール5をマーク、入試でも高得点を獲得し、B高校に合格しました。彼に必要だったのは、高い目標を目指す覇気とちょっとした後押しだったのです。合格を手にした彼は「目標があれば人は変われる」と言いました。現在はサッカーに打ち込みつつ、さなるの高等部で名古屋大学を目指していますが、「今の生活が充実しているのは、あのときの頑張りのおかげだ」とも語ります。生徒たち一人ひとりが目標を掲げ、試練を乗り越えていく過程には、それぞれにドラマがあり、ともに歓喜を分かち合う瞬間はまさしくこの仕事の一番のやりがいです。志望校合格、そして夢の実現へと導く集団指導の真髄を今後も極めていきます。interview子どもたちに夢を与え、自身の成長も感じる日々08
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