ポイントは「解き方を再現できるか」
問題集は繰り返し取り組むことで、「わかる」を「できる」に変えてくれる、とても有用なツール。解ける問題と解けない問題を判別しながら、その完成度をどんどん上げていくことが重要です。しかし、何度も解いている中で、「これって答えを覚えているだけなのでは…」と不安になることはないでしょうか?
まずは、問題集に繰り返し取り組むことの意味を理解しましょう。何度も解く目的は、「何回も同じ答えを出すこと」ではなく、「いつでもその解き方を再現できるか確認すること」です。答えを覚えてしまうこと自体には何の問題もありませんが、その答えの「導き方」を理解していないことには意味がありません。
例えば数学の問題であれば、きちんと途中式を書き、計算もする。どうしてその手順で解いたのかを理解しながら解く。その結果、前回と同じ答えに辿り着けることを確認します。この意識を持って取り組むだけでも、問題集の効果は大きく変わってくるでしょう。
「答えを覚えてしまっているかも」と思ったら
もう少し具体的に、問題集を複数回解くときにできる工夫を紹介します。
解く順番を変える
何度も解いていると、出題される流れで答えを覚えてしまっていることがあります。そんなときは、解く順番を変えてみましょう。あえて後ろから解いてみたり、ランダムに開いたページの問題を解いてみたりすると、新鮮な感覚で取り組めます。
間隔をあけて学習する
前回解いたときから時間が近すぎると、そのときの記憶で答えを思い出してしまうこともあるかもしれません。一定の間隔をあけて同じ内容を繰り返し学習することで、長期記憶に定着させることができます。
テスト本番までに十分な時間を設けて繰り返し解くためには、1回目に取り組むタイミングが重要になるので、計画的に問題集を進める助けにもなります。
誰かに教えられるようにする
その問題の解き方や、その答えになる根拠を、他の誰かに解説できますか?人に説明できるようにすることは、自分がどれだけ理解しているかを確認する良い方法です。実際に教えなくても、誰かに説明するように口に出してみることで、問題の解き方や考え方のポイントを見定めることができます。
他の答えがどうして間違いなのか理解する
選択肢のある問題の場合、記号だけを覚えていても全く何の意味もありません。どうしてその選択肢が答えになるのかはもちろん、他の選択肢が間違いである理由を理解し、説明できれば完璧です。
「類題が解けない」「数字が変わると解けない」などで困っている人は、「ただ答えを覚えてしまっている」状態にあるかもしれません。取り組み方を工夫して、より効果的に問題集を活用しましょう!
まとめ
Q.問題集を何度も解いていて答えを覚えてしまいます。どんな工夫ができますか?
A.繰り返し勉強するポイントは「解き方を再現できるか」。取り組み方を工夫して、効果的に問題集を活用しよう!
★ 問題集は何度も取り組むことで「わかる」を「できる」に変える有用なツール。
★ 何度も解く目的は「答えを出すこと」ではなく、「解法を再現できるか確認すること」。
★ 取り組み方を工夫して、「答えを覚えているだけ」の状態を回避しよう!