いよいよ高校入試が目の前に迫ってきました。試験会場では今までの受験勉強で培ってきた力を存分に発揮して、合格の栄冠を勝ち取ってほしいと願います。
01 勉強は「見直し」を中心に
今から新しい問題集などを買い込んでも、中途半端なままで本番を迎えることになり、余計な不安や焦りを招きかねません。直前の勉強は、今まで受けたテストや問題集の見直しを繰り返すほうが効果的です。あとはその力を落とさないように毎日チェックするだけで十分です。
02 夜型から朝型へ
生活リズムを整えるため、夜型から朝型への転換を心がけましょう。人間の脳が完全に働き始めるのは、目が覚めてから3時間ほどたってから。入試の1時間目からフルに頭脳を活動させるために、朝は6時起床、そのあと午後3時の試験終了まで眠気をもよおさずに戦うためには、睡眠時間は8時間確保したいところです。となると、前夜の就寝時刻は夜10時。この早寝早起きを無理なく実行できるよう、2~3週間前から自分の身体を徐々に朝型へ移行させましょう。
03 受験校に足を運ぶ
一度は受験校(試験会場)に行っておきましょう。入試当日、何もかもが初めての環境では、緊張に拍車がかかり、思わぬ失敗を犯しかねません。当日慌てないため、また志望校合格への決意を固めるためにも、受験校へ足を運ぶべき。試験当日と同じ道筋をたどり、バスや電車などの所要時間を計っておくと安心です。一度でも行ったことのある場所で受験するのと、そうでないのとでは緊張感に大きな差が出ます。
04 難問で焦るな
試験場に入って辺りを見渡すと、自分より優秀な生徒ばかりがそろっているような錯覚に陥ることがあります。難問に出くわすと不安にかられ、他の生徒の鉛筆の音が妙に快調に走っているように聞こえるもの。しかし、実際には同じ高校を受験する生徒たちの実力に大差はありません。難問は誰にとっても難問。自分のやってきた勉強に自信を持ち、むしろまわりをのむぐらいの覇気を持って試験に臨みましょう。
05 友達同士で確認し合うな
試験というと、必ずのように見受けられるのが、休憩時間に答えを確かめ合う風景。友達と「今の問題、できた?」という確認をしたくなる気持ちは分かりますが、これは何の役にも立たないばかりか、不要な動揺を引き起こす原因にもなりかねません。実際には自分だけが正解かもしれないのに、なかなかそうは思えないもの。不安が次の教科に悪影響を及ぼすのは最悪です。一教科終わったら、「さあ、次は○○だ!」と声に出して、気持ちを次の教科に切り替えましょう。
06 体を動かそう
休憩時間には、積極的に体を動かしましょう。廊下やベランダなど、教室の外に出て軽い体操等をしてみるのが効果的。ある研究によれば、「同水準の生徒集団を二つのグループに分けて長時間のテストを受けさせ、休憩時間に運動させる場合とさせない場合で比較すると、平均点の差が顕著に現れた」というデータがあるそうです。全身の血行を良くすることは、頭脳の働きにもプラスの影響を及ぼします。廊下を散歩するだけでも気分がリフレッシュして、頭をすっきりさせることができるでしょう。
07 多少の緊張は必要なものだと思え
「試験直前からひどく緊張してしまい、手は震えるし、問題文を読んでも頭に入らないし、パニックになって実力の半分も出し切れなかった…」という話をよく聞きます。入試で緊張するのは仕方がないこと。むしろ実力を十分発揮するために、適度な緊張感は必要だと考えましょう。もし緊張し過ぎているようなら、焦って問題を解こうとせずに、しばらく深呼吸などして気持ちを落ち着ける時間を持つことです。試験時間は長いため、コンディションを整えるために1分程度を費やしても、十分余裕はあるはず。入試は学力以前に、自分の精神的な弱さとの戦いです。まず、自分に喝を入れることから始めましょう。