秋から始まる「成績の二極化」。危機もチャンスも目の前にあり!

学力アップ

成績があっという間に下がる!?

二学期(後期)の勉強は、一年の学習において最も重要だと言われます。高校入試によく出題される分野や、次の学年で習う内容に直結するような「重要単元」は、指導カリキュラム上、秋から冬にかけて多く盛り込まれています。それぞれの単元の導入で理解を怠ると、その後は問題を解くたびに「できない」「わからない」が連鎖し、急速にそれが苦手に変わってしまいます。

また、生活面では学校行事や部活動で忙しさが増し、油断すると周りの雰囲気に流され、「中だるみ」が現実のものに。ちょっと気を緩めれば、崖から転がり落ちるように成績が下降する…。二学期(後期)は、そんな危機感を持つべき時期なのです。

難局を乗り切るためのポイントは?

ただし、この難局をむしろ「逆転のチャンスだ」と捉えることも大事です。マラソンに例えれば、周囲のペースが落ちている時に自分が歯を食いしばって前に進めば、ライバルをぐんぐん抜き去ることができます。成績がガクンと下がる一方で、下がらない生徒がいるのもまた事実。この「成績の二極化」が起きやすい状況において、どちらに転ぶかは自分の心がけ次第です。

二学期(後期)に心がけておいてほしいポイントを、いくつかご紹介します。

年内のスケジュールを把握する

長い二学期(後期)だからこそ、「いつ・何を・どのくらいするか」というような計画立案が必要です。学校のテストがいつなのか?テスト勉強はいつから始めたらよいのか?まずは冬休み前(12月末)までのスケジュールを把握して、おおまかな学習計画を立てましょう。

勉強を後回しにしない

「テスト前にまとめてやればいいや」という後回し的な考え方は禁物です。一夜漬けで何とかなるほど、この時期の勉強は甘くはありません。重要単元が多いからこそ、一回一回の授業が勝負。新しく習う内容は、「授業内で完璧に覚えてしまおう」という心構えで臨みましょう。

小テストこそ全力で取り組む

小テストは日々行われるため特別感が少なく、多くの人が手を抜きがちです。ただ、出題範囲が狭くて「やれば得点できる」小テストこそ、本気で取り組むべきです。一回に覚える内容は少なくても、少しずつ定着させることで忘れにくくなります。テスト前にまとめて詰め込むよりは、効率よく勉強を進められます。

スキマ時間を活用する

意外に見過ごせないのが、生活の中の「スキマ時間」。「時間がないなぁ…」と思いながらも、家でぼ~っとしていたり、なんとなくだらだらしてしまったり。探してみると、一日の中で「スキマ時間」はけっこうあるものです。漢字や英単語帳など、短い時間を使って勉強できるような教材を手元に置いておくとよいでしょう。

生活習慣を見直す

成績低下の原因は、ひょっとしたら身体(からだ)の不調にあるかもしれません。夏から秋にかけて、「頭が痛い」「だるい」「おなかの調子」が悪いなど、“なんとなく不調”は危険のサインです。生活習慣を見直して毎日を規則正しく過ごすことが、授業に集中できるコンディション作りにつながります。

まとめ

二学期(後期)は長いとは言え、過ぎ去ってしまえばあっという間。目の前の一日一日をどう過ごすかが、後に大きな差を生むことになります。苦しい時こそ、「当たり前のことを確実にやる」という心がけが大切。日々の学習の量と質を充実させてほしいと思います。

Adviser
望月 裕之(佐鳴予備校教師)

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