「仲間」がいたから頑張れた
佐鳴予備校の生徒たちが、受験の思い出や想いを綴った『合格体験記』。今年も高校入試や大学入試を終えた後、たくさんの教え子たちからその作文を受け取りました。そこには、夢に向かって努力することで栄冠を手にするまでの、一人ひとりの成長のドラマが詰まっています。志望校合格への決意、受験勉強で直面した困難、それらを乗り越えるための努力、勇気づけられた教師の言葉、応援してくれた家族への感謝・・・。さらに本当に多くの生徒が触れているのが、同じ教室で一緒に学んできた「友人」や「仲間」についてです。
「みんなと競い合い、励まし合いながら勉強してきました。合格できたのは、良き友に出会えたおかげです」「苦しい受験勉強を最後までやり切れたのは、一緒に戦ってきた仲間がいたからです」…など。切磋琢磨しながら伸ばし合う学習環境。それこそが、受験生たちの頑張りを支える礎になっていることがよくわかります。
競い合いによる学習効果
勉強でもスポーツでもそうですが、一人で頑張るよりも互いに張り合える仲間がいたほうが、モチベーションが上がり、そのやる気が持続します。誰かと競い合う中で、「○○には負けたくない!」と強く思うこと。その気持ちは、(眠っていた)向上心を芽生えさせ、自分を突き動かす原動力になります。100m競争で、一人で走った時と自分よりも足の速い相手と走った時とでは、タイムが明らかに違ってくることからもわかるでしょう。
受験勉強でもその効果は大いにプラスに働きます。先ほどの『合格体験記』にもあったように、同じ志望校を目指す友人や、自分と学力が同じぐらいの(または自分より高い)仲間と肩を並べて勉強することで、「みんな頑張っている。自分もやらなきゃ!」とスイッチが入り、行動が変わってきます。また時には、「自分はあの子に負けているかも?」と適度な焦りを感じることで、目の前の勉強への集中度が増し、プラスの学習効果をもたらします。
「勉強のライバル」を見つけて
子どもたちには、ぜひ身近に「ライバル」と呼べる人を見つけてほしいと思います。その場合、「誰をライバルにするか」という選択がポイントになります。自分よりはるかにレベルの高い人と学力を比べると、挫折感を味わうとともにモチベーションも下がってしまうかもしれません。逆に、自分より劣っている人と比べてもやる気が起きないでしょう。自分を奮い立たせるためには、「自分と同じ程度」か、「少し上のレベル」の相手を見つけるのが効果的です。
大事なのは、一度ライバルを決めたら「○○には負けたくない!」と心の底から強く思うこと。競争すると決めた相手には、「何としてでも勝とう」と努力しなくてはいけません。その気持ちが、大きな力を発揮するためのエネルギーになります。同時に、「○○のおかげでやる気が出る」「一緒に成長できるんだ」と思えれば、ライバルとの競争も楽しくなり、目標達成に向けて目の前の勉強も充実していくことでしょう。
まとめ
良きライバルと出会うことで自分を磨き上げる環境が、サナルにはあります。ぜひそれぞれが勉強で張り合える「友」や「仲間」を見つけ、互いに励まし合い伸ばし合えるような関係を築いてほしいと思います。
Adviser
門 和良(佐鳴予備校教師)