身体を思いっきり動かすことで、“良い姿勢”を取り戻そう!

子育て

教えてくれたのは…
■母子支援サロン経営/赤堀友紀さん

勉強を頑張るためには、“姿勢”がとても大事。しかし、最近は姿勢の悪い子どもが増えていると言われています。母子支援サロンを経営する赤堀さんに、子どもの健やかな成長のためにできる“身体の改善”について伺いました。

Q:子どもの姿勢が悪くなる原因にはどんなことがありますか?
A:適切な年代に適切な成長を得られていないことが影響しているかもしれません。

子どもの姿勢が悪くなる原因の一つに、赤ちゃん時代に“成長を取り残してきた”ことが考えられます。
例えば、あまり動かないお母さんの体の中で育った子は、筋肉が不足した状態で生まれてきます。また、便利な『だっこひも』が流行していますが、あれは赤ちゃんがぶらんぶらんと垂れ下がっている状態。『おんぶ』のように自分の力でしがみつくことをしないため、筋力を発達させたり平衡感覚を身につけたりする機会を失っているんです。さらには、最近では狭い家も多く、赤ちゃんが思いっきり『はいはい』できないケースも。すぐに『つかまり立ち』をしてしまうので、せっかくの『はいはい』で鍛えられるべき筋肉が育ちません。
適切な年代に適切な成長を得られていないことが、大きくなってから何らかのかたちで影響し、『悪い姿勢』にもつながっていると考えられます。

Q:姿勢を良くするためにできることを教えてください。
A:身体を動かすことで変化があります。普段の生活に取り入れてみてください。

子どもに「姿勢を正しなさい!」と注意しても、そう簡単に治るものではありませんよね。
問題のある子には、まずは“思いっきり身体を動かす”ことをおすすめします。例えば、幼い頃によくやる遊びですが、「ボール転がし」「坂道はいはい(上り坂)」「風船ふくらまし」…など。いずれも楽しみながら、コミュニケーションの感覚・呼吸する力・筋力などが鍛えられる遊びです。これらを体験することで、年齢に関係なく“取り残してきた成長”を回復させることができ、身体や姿勢に良い変化をもたらすことが期待できます。

首回し

また、『深呼吸』や『首の体操』もおススメ。自律神経が緊張していると、うまく呼吸ができず、同じ姿勢でいるのがしんどくなります。
ゆっくり呼吸をしながら大きく首を回すことで、それらを緩めてあげると、身体も心も落ち着きます。ある姿勢の悪い子が、毎日『首の体操』を続けたところ、長く座って勉強できるようになり、成績が伸びた(!)という例もあります。

食生活・睡眠・運動など、子どもの身体づくりはお母さんの大切な仕事。健やかな成長のためにも、日々意識して頑張ってほしいですね。ただ、「子どものために、親がすべてを犠牲にしなくては!」と考えるのは、むしろ不健全です。子どもの力を信じ、親は足りないところだけ補充してやる。子育ては、そんなイメージでよいのではないでしょうか。何よりもお母さん自身が好きなことを見つけ、楽しんでいる姿を子どもに見せてほしいですね。それが良い子育てにもつながっていくと思います。

PROFILE
赤堀友紀さん(母子支援サロン経営)
看護師として小児科や産婦人科で働いた経験を活かし、母親の妊娠・出産・育児をサポートする子育てサロン「おまめ」を経営。ベビーマッサージ・骨盤教室・料理講座・心理講座などを開催し、子どもたちが健やかに育つ親子関係を築けるようサポートを続けている。自身も3児の母として、子育てに奮闘中。

関連記事

特集記事

TOP