不安がストレスに
勉強していると、誰しも「不安」を感じることがあると思います。机に向かってはいるものの、「この勉強法で果たしていいんだろうか」「本当に成績が伸びるんだろうか」と不安になる。特に受験生は、「合格できなかったらどうしよう…」という思いが頭をよぎると、「やってもできるようにならないんじゃないか」「自分はもしかして頭が悪いんじゃないか」など、どんどん不安が増してくる。努力する以前に、不安からくるストレスに参ってしまう人もいるようです。
「やっているつもり」が危険
これらの不安は、実は「勉強していない」ことの裏返しでもあります。「勉強しなきゃ」とソワソワはしていますが、実際に取り組んでいる問題やページは進んでいないし、スピード感もない。たとえば、 ①ノートを美しく作る(デザインする)のが目的になっている ②目の前の勉強に集中できていない ③難しい問題で手が止まってしまっている、などのケースが当てはまります。いずれも時間は経過しているので「やっているつもり」になっていますが、身につく勉強法とは言えません。その結果、「こんなに勉強しているのに結果が出ない」となり、それが不安の元になってしまっています。
勉強は何で測るのがベストか?
「こんなに勉強しているのに」という場合の「こんなに」は、時間で測っていることがほとんどです。ただ、実は勉強を時間で測るのは望ましい方法ではありません。「勉強をやっているかどうか」は、時間ではなく問題数で測るのがベストです。「1日100問もやっているのにできるようにならない」という人は、ほぼいません。テストや入試で得点できる人は、テキストや問題集を使いながらたくさんの問題を解いています。その上で、〇×をはっきりさせ、×を無くすことに集中する。問題を解きながら発見した弱点をピンポイントで補強していくため、インプットとアウトプットを同時に進められ、限られた時間で効率よく勉強を進めることができます。
まずは手を動かして問題を解く
勉強の「不安」を解消するためには、まずは手を動かしてたくさん問題を解くこと。それが一番です。その場合、いきなり大量の問題や難問に取り組むのではなく、小さな目標を決めて分割して取り組むのがおススメです。一歩ずつ進めることで達成感が得られ、それが「力になっている」「勉強が進んでいる」という安心感につながります。
また、得意な教科に力を入れるのも効果的です。日頃の勉強においては、どうしても苦手な教科に時間をかけがちですが、「わからない」「解けない」が繰り返されると不安は増すばかり。得意から突破していけば、「自分はできるようになる」と自信がつき、その体験を積み重ねることで努力することが苦にならなくなっていきます。
大事なのは、「結果に結びつく最短距離を走る」ということ。不安を感じた時こそ、自分の勉強法を見つめ直すチャンスです。先輩たちの成功例を参考にしながら、さまざまなやり方を試し、自分に合ったベストな方法を見つけましょう。
Adviser
原 亮太(佐鳴予備校教師)